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国語の話 ++++++++ 日記

2006/02/16 19:47

同僚が唐突に昔得意だった教科の話題で盛り上がっていた。
「国語は駄目だった。点が取れるときと取れないときの差が激しい」という意見に、みんなそーそーとうなずいていた。
それを小耳に挟んだ私はぼんやりと(そういえば国語で90点以下をとったことってほとんどなかったけど、これを言ったらむかつかれそうだから黙ってよう…)と思った。
「そもそも作者の考えを述べろっていっても、本当に作者の考えとは限らないじゃん」と熱弁をふるい続ける女子社員。
そのとき、うっかり私は会話に混ざってしまったのである。
「あれは作者ではなくて、出題者の意図を汲みとる問題なんですよ」
すると、みんな一斉に(はあ? あんた何言ってるの?)的な顔をしたので、言わなきゃよかったなあ、と後悔した。

そんな私も唯一大学時代に国語という科目の成績で「可」をいただいたことがある。
優・良・可・不可の「可」である。
実をいうとこれは教授の逆恨みでついた成績だったので、私的にはプライドが傷つくということもなかったのだが。
今でもその大人げない教授を思い出すと、脱力気分になる。

その国語の授業は、100人くらいが収容される大教室で行われていた。
とても嫌われている教授だったが、欠席したら優が取れない授業といわれていたので、毎週教室は満員御礼だった。
小学校教育用国語ならではのその題材は「ごんぎつね」等のちょろい文章。
あらためて学習するほどのものでもないので、いつも岡田は適当に授業を聞き流していた。

そんなある日、名簿から無作為に5名呼ばれ、私が最後の一人として前に立たされた。
問われた内容はいわゆる「この展開、この台詞にこめられた作者の考えを述べてください」というもの。
私の前に指名を受けた四人が答えていくたびに、教授は「みんな本当に大学受験を勝ち抜いてきたんですか? 疑うくらいの実のない回答ですね」と困ったような顔を作って机を棒でばしばしと叩き、苛立ちを見せた。
しかしその反面、妙にうれしそうにしているのが(なるほどね…馬鹿な学生を見下してるんだ)と思わせてくれて、その時の私はむしょーに奴をへこましてやりたい気分になった。

そこで私の番が回ってきたときに、まずはとことん優等生のふりをして、先生受けのよさそうな考察を見せ付けてやることにした。
それを聞きながら「そうそう、あなたは作者の気持ちを理解しています」とうなずく教授に、私は「…と、ここまでが教授が期待している回答ですね」と先を続けた。
「さて、問題になっているこの台詞とこの行動は今まで単調だったストーリーの方向を少し変える転機ともとれます。作者の立場に立ってこの話を読み解きますと、この展開はストーリーを単調にさせないためのエッセンスだったと考えるべきでしょう」

否定した時点で教室の空気は冷えたのだが、私の中はなんだか妙に興奮していた。
頭も口も回転が冴える。
「この行動自体には何の意味もなく、ただ読者を想定したとき、この辺でちょっと話に飽きが来るだろうと見越して、新しい事象を組み込んだと考えるのがもっとも自然です」
「なぜなら、その前のページにある一文とここでの一文とを比較してください。もしも先ほど私が言った教授の期待する回答だとしたら、この部分の温度差が説明つきません。つまり、作者には何の考えもなく、ただ作家として物語の起伏を重視したというだけにすぎないのです」
そう説明を終え、しずしずと着席をすると、教授は「作家に対する冒涜だ!」と叫んで半分も時間が残っているのに授業をやめて帰ってしまった。

作家に対する冒涜……お前は作家でもなく、ただの研究者だというのに。
作家の気持ちを理解するならあんた売れる小説の一本も書いてみろよ。気持ちがよーく分かるから。
そんな風に岡田は悪気もなく思っていた。

結局その後試験らしい試験もなく、戻ってこない感想文のようなものだけでその期の授業は終了し、私の成績表には堂々と「可」が押されていたわけなのである。
私もたいがい大人げないが、なんて頭の悪い教授だろう、と思ったものだ。

というようなことを、実は大学時代に他の講座でも4回ほどやらかして、教官クラッシャー岡田と呼ばれていた。
自分でも大人げないと思うが、たいして頭もよくないのに自分で自分のことをえらいと思っているやつを見ると、理屈で凹ましてやりたくなる気持ちが抑えられない悪い病気なのだと思う。
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Comment
国語にしても英語にしても、だいたい答えって文中にあるから楽なもんだと思いますけどねー。
あ、文法とかさっぱりわからなかったので古文だけが苦手でした(笑
已然形とか言われてもなぁ…、みたいな。

私は、大学の日文の授業の課題で、源氏物語の二次創作書かされた
のは今でもいい思い出。いい教授だったんだなぁ、と思います。
【2006/02/17 02:17】 URL | しおん [ 編集] | top▲


国語の試験は出題者の性格によってはまったく文中に答えがないのもあるので、点数にムラが出てくるらしいですよ。
英語はまんま抜き出し回答ですが、国語の場合名探偵コナンにでもなったつもりで出題者の傾向を推理するやり方が高得点キープへの早道なのかな、と。
中には「この後の展開を予想して書け」とか「主人公の家族構成(食器や服の描写だけで)を書け」とかとんでもないものもあるんで……
【2006/02/17 22:47】 URL | 岡田 [ 編集] | top▲




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